コーディネート知識

今さら聞けないファッションコーディネートの色の合わせ方の基本・完全版

こんばんは、Pobby House管理人です!
 
朝、「さあ今日着る服を選ぶか」、と思ったとき、どの服を組み合わせるか、自身を持って迷わず決められますか?
服を着て出かけた後も、この服で良かったかな?とふと思ったことはありませんか?
 
この記事では、ファッションにおける色の組み合わせ方について、そうした不安や疑問をなるべく論理的に解消できるように書くことに努めました。
 
理屈だけではなく、Pobby Houseらしく、色づかいの上手いインスタグラマーさんのコーディネート写真も参考にさせていただきながら進めていきたいと思います。
 
それでは行ってみましょうー
 





 

はじめに 色の基本

まずは色の基本から手短に。
 
「どんな色のペアがおしゃれに見えるのか、それだけ知れたらええねん」
という方は、ここは飛ばして次の段落に飛んでも大丈夫ですよ!
 
ファッションコーディネートに色づかいを活かすのが主目的なので、このページに読者様もそんな深堀りは望んでいないと思うのでほどほどにまとめておきます
凝り出すとどんどん掘り下げていってしまう性格なので……
 
ちなみに、Windowsなら誰でもパソコンに「ペインター」というソフトが入っています。
このソフトを起動すると右上に「色の編集」というボタンがあります。
これを見ると色の仕組みがイメージしやすいかもしれないですね。
 
こんなの↓

 
 

色相・明度・彩度の3つが分かれば色の仕組みがすべて分かる

簡単なことをいかにも難しく語っても仕方ないので、一気に行きますよ!
 
分かりやすいように、ここでは「青」を例に説明しましょう
 
 

色相


 
赤・青・黄・オレンジなどの色そのもののこと。つまりここでは「青という種類の色」のこと
 
 

明度

明るさのこと。分かりやすく絵の具でいうと、「青の絵の具の量はそのままで、白の量を増やすか黒の量を増やすかで色の明るさを調節する」のが、明度を変えるということ。
 

↑みんな持ってるペインターです。
画像の右端のツマミが明度の調整バーです。青という色に対して、白の量を増やすと段々と白に、黒の量を増やすと段々と黒になっていくのが分かると思います!

 

彩度

一番分かりにくいのが「彩度」ではないかと思います!
 

 
四角で囲っている部分をご覧ください。一番上が鮮やかな色で、一番下はものごっつどんよりしたグレーですね。
 
つまり彩度とは、簡単にいうと「青の絵の具の量の多い少ない」ということになります。
 ※加法混色と減法混色は違うやろっていうツッコミは今はナシで!笑
 
一番上の段が彩度MAX。混じりっ気無しの青の絵の具。いわゆる「原色」というやつですね。
 
そこから下に行くにしたがって、青の量が減り、グレー(白と黒の中間の色)の量が増えてくる。これが「彩度が下がる」ということです。
 
理屈だけでは分からなくても、ペインターをいじっていると実感できると思います!
 
 
次はいよいよ色の組み合わせ方です!
 
 

ファッションにおける色の組み合わせ方一覧

「なんかおしゃれだな~」と思ってしまうコーディネートには、おしゃれに見える理由が必ずあります。
 
 
『服装美学』(職業能力開発総合大学校基盤整備センター 編集)によると、
 
人が美しさを感じるのは、統一感を見出したとき
それも、無難で退屈な統一感ではなく、(本来調和するはずがないように見える)異質なもの同士が調和しているときに美しさを感じる
 
とされています(p.12)。
 
 
上下同セットの黒のスーツなら統一感があって当たり前ですよね。
でも、当たり前すぎてあまり心が動かない。
意外なものが不思議と調和しているとき、無意識に人の心は動くということなんでしょうね。
 
 
これから紹介する色の組み合わせを見ると、確かにパッと見、異質なもの同士が組み合わされていて、それにも関わらず統一感が感じられます。
 
 
 
ファッションセンスは持って生まれたセンスの問題だと思われがちですが、美しく見える配色の理屈を知って実践すれば、今からでも十分センスを身に着けることができます。
 
ここでは実際のコーディネート写真も引き合いに出しながら色の組み合わせの効果を見ていきましょう。
 
 

似た色同士をまとめる配色

 

①同一色相配色


 
同一色相配色とは、完全に同じ色相、つまり青なら青カテゴリの色だけ、黄色なら黄色カテゴリの色だけでまとめる方法です。
上の画像は、色の種類(色相)は青のままで、明度と彩度だけ変えて色の違いを出しています。
 
ファッション用語でいうと、いわゆるワントーンコーデというやつですね!
 

 

 
 
 
 
 
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こちらは、その「同一色相配色」を使った……つまり簡単に言うとワントーンコーデです!
りこ様ファンの私としては、トップス・スカート・パンプスまで合わせたワントーンをご紹介できてうれしい限りです。
 
スカートがブラウンで、同じブラウン系統で明度彩度が高いベージュを合わせていますね!
 
 

②類似色相配色

同じ色相ではなく、似たような色相同士で組み合わせるテクニックです。
↓こちらをご覧ください

これは色相環といって、色を波長順に並べたものです。
隣にいる色ほど似ていて、対面にある色は対極の色(反対色)というものです。
反対色は一番ギャップがある組み合わせです。
 
この色相環を見て、隣もしくはすぐそばにある色を組み合わせたものを「類似色相配色」といいます。
もちろんそれぞれ明度・彩度も変えられますから、同一色相配色よりだいぶ組み合わせの幅が広くなってますね!
 

 

 
 
 
 
 
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こちらも、りこさんのコーディネートから。
 
あれ、これはワントーンか?と思って色編集で確認してみましたが、違う色相ですね。
紫系統と、隣り合う青系統の色を組み合わせています。美しいですね!
 
ちなみに、色彩心理関連の論文を読んでいると、赤やオレンジ系統の暖色より、青系の寒色の方がより統一感が感じられて好まれる、なんていう調査結果がちらほら見られました。
 
確かに、上の写真の青系コーデでもそうですが、同じ色相カテゴリだと錯覚してしまったくらいです。
 
その一方で、「赤×オレンジ」とかはあんまり統一感が感じられないような気がします。
色味によって違いがあるのは気をつけたいところです!
 
 

同一トーン配色

全然関連性がない色同士でも、明度と彩度が合っていれば不思議とまとまっちゃうというテクニックです。
 

上の画像は、左から赤、青、緑の明度をかなり高くしたものです。
ここまで白みがかってくると、白という統一感が出るのか、もうあんまり違和感がありませんね。
パステルカラーに統一感があるのはこのためです。
 
↑この画像を作ってから、この画像によく似ているコーディネートを偶然見つけてしまいました。

 

 
 
 
 
 
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またりこさんですけども笑
りこさんは本格的にカラーコーディネートの勉強をしているんでしょうか。
いつもしっかりと美しく見える色使いをされています。
 
「同一トーン配色」のセオリー通り、かけ離れた色相を使っていても明度と彩度が合っているので浮いた感じがしないですよね。
 
 
次は逆に、対象的な色同士を合わせるテクニックです。
 
 

対照的な色を合わせる配色

赤と青、紫と緑…といった真逆の色を合わせることで、強いインパクトが生まれます。
おしゃれかどうかは別の話ですが……
 
 

対象色相(補色色相)配色

これは、一般的なきれいめファッションが好きな人にはおすすめできませんが、個性的なファッションが好きな方には参考になると思います。
 
 
補色とは、色相環の上で対面にいる色のことをいいます。

「最もかけ離れた色同士」ということで、この色の組み合わせは一番インパクトが出ます。
 

どぎついですよね笑
 
こんな組み合わせの服着てる人いないよと思いましたか??
 
 
 
 
 
 
 
いるんです

 

 
 
 
 
 
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我らが仲里依紗様です!

旦那さんは俳優の中尾明慶さんですね。
 
さすがリイサッ!私たちにできないことを平然とやってのけるッ!
そこにシビレるアコがれるゥーッ!
しかもプライぺートで!
 
色味のインパクトにばかり目が行きますが、ちゃんと補色を選んでいるところがやっぱりプロですね。
色が与える最大の効果を分かっているということは、自分を最もよく見せる方法を分かっているということでもあります。
 

 

 
 
 
 
 
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↑青と黄色もまさに反対色です。めちゃくちゃに見えて実は計算されているんです。
 
もちろん、仲さんのキャラクター・スタイル・容姿があって初めて成立するんですけどもね。
しかし仲さんは将来カッコイイおばあさんになりそうですね!

 
 

対象トーン配色

これは、色相に関わらず、明度と彩度に思いっきり差をつけた組み合わせということです。
 
ほら、ハチの色、黄色と黒ですよね?

これは、「明度・彩度がゼロの黒」と、「明度・彩度が大きい黄色」の2色で最大のインパクトが出る配色です。
 
実は、ハチだけじゃなく世の中にはかなりたくさんの「黒×黄色」のオブジェクトがあるんですよ!
 
工事現場の看板も
マクドナルドの看板も
吉野家の看板も
プロミスの看板も
LOFTのロゴも
マツモトキヨシも
クロネコヤマトも
民家に貼ってある「キリ〇トは墓からよみがえった」みたいな変なポスターも
 
みんな「黒×黄」なんです。
 
思いっきり注目を引くことから、警告や宣伝によく使われるんでしょうね。「可読性が高い」なんて言ったりするようです。
 
さすがに「黒×黄」をファッションに取り入れている人は見つかりませんでした(面白くなっちゃいますからね)が、その他の対象トーン配色をワンポイントのアクセントとして小物に取り入れるのは誰でも使っているテクニックです。
 
では、次はいよいよ、具体的にどんな色の組み合わせが美しいのか、というところを見ていきます!
 
 

具体的にどんな色の組み合わせが美しいのか

ここまで色の組み合わせの基本法則を解説してきましたが、実際にどんな色の組み合わせが美しいのか、具体例を出して見ていきたいと思います。
 
 

王道の白+1色

白と黒は無彩色と呼ばれ、彩度がありません。なのでどんな色ともケンカせずに調和して、合わせた色の良いイメージを引き出します。
 
 

白+青(ネイビー含む)

白+青といえば、サッカー日本代表のユニフォームを思い出す方も多いかもしれないですね。
その他、英国王室に愛されているカラーでもあります。
Twitterのアイコンも白と青。
企業のシンボルにも数多く採用される、優秀な組み合わせなんです。
 
また、ギリシャのサントリーニ島は青と白の建築で彩られた美しい島で、一度は行ってみたい場所です(なんでそんな語り口やねん)。
 

白+青にもう1色入れるとしたら
⇒ベージュ・ブラウン系のバッグや靴はよく合います。
 

 

 
 
 
 
 
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とにかく鮮やかで爽やかですよね。メンズ・レディース問わずオススメの色合わせです。
 

 

 
 
 
 
 
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白+緑

 

 
 
 
 
 
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こちらも王道になってきた白トップス×グリーンスカート。
 
合わせる小物はやはりブラウン・ベージュが間違いないですね。
 
 
他にも、白+オレンジ、白+紫、白+黄色、白+ピンク、白+ベージュ、白+グレー、白+ブラウン、白+黒と、白に合う組み合わせはいっぱいあります、っていうか全部合います。
ただし唯一、「白+赤」は、ファッションに取り入れるのは待った方がいいかもしれません。

国旗や数々の企業ロゴにも使われているくらい、色の組み合わせ的には非常にキレイなんですが、この国だと「白+赤」コーディネートはどうしてもおめでたい感じになってしまうので……正月ならいいかもしれませんが…。
 
赤の明度を上げてピンクにすれば問題ないと思います。

 

黒+1色

白と同じように、黒もたいていの色に合います。

ただし何も考えなくていいのは黒+1色までです。
それ以上は色のバランスを考える必要があります。
 
 
黒は引き締まったシックな色です。
それに青を足すと鮮やかさや爽やかさ、清涼感などがプラスされます。

 

 
 
 
 
 
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黒×白ももちろん合います。
それと、黒に意外に合うのがゴールドのボタンなどのアクセント。
あまり成金趣味じゃない今っぽいデザインのものを選べば、嫌味なく着られます。

 

 
 
 
 
 
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黒アイテム自体がデザイン性のあるものなら、黒×暗めの青でも重くなりません。

 

 
 
 
 
 
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エンブロイダリーチュールブラウス
 
色以外のコーディネートテクニックの基礎は、また改めて「これが決定版!」っていうものを書きたいと思っています!
 
 
他にも、黒+オレンジ、黒+紫、黒+ピンク、黒+ベージュ、黒+グレー、黒+ブラウン、黒+白と、黒に合う組み合わせはたくさんあります。
 
 
 

ブラウン×青

 

 
 
 
 
 
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青と茶色(ブラウン)は元々補色(反対色)です。
だから強いインパクトで目に飛び込んでくる色の組み合わせなんですね。
しかもどちらもおとなしめの色なので、シーンを選ばず着ることができます。
 
合わせる小物は、元が落ち着いた色なので、明るい色(白・ベージュまたは原色)を選ぶとバランスが取れるでしょう。
 
 

パステルカラー×パステルカラー、またはパステルカラー×白

この組み合わせも、先に話した通り同一トーンで綺麗に違和感なくまとまる組み合わせです。
ただし、明度が高ければ高いほどガーリーになるので、場合によっては、「パステルカラー×黒」のように片方でバランスを取るかした方が良いと思われます。
もしくはガーリー道を突き進むか!笑

 

 
 
 
 
 
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青×グレー

白×青が合うので、もちろんオフホワイト×青も合います、その流れでグレー×青ももちろん合います!
無彩色と青は友達ってことだな!

 

 
 
 
 
 
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永田 明華 asuka nagata(@asukanagata)がシェアした投稿 -


 
 
 

色の使い方テクニックまとめ

それにしても、色の組み合わせは奥が深いですね。
この記事で書けることすべて書ききりたいと思っていたけど、これ以上は画像のデータが重くなりすぎそうなので今回はここまで。いずれ別の記事で書きたいと思います。
こりゃ1色につき1記事必要だよ!
 

【ファッションにおける、色の合わせ方に関するテクニックまとめ】

  • 一番大事なのは統一感
  • 基本は、薄い色と濃い色の組み合わせ
  • 白+1色までならどんな色でも合う
  • 黒+1色までならたいていの色は合う
  • 色調が薄ければ薄いほど白にちかく、白と同じ用法で考えてよい
     =どんな色にでも合わせやすい
  • 対象色(反対色)を組み合わせると強烈なインパクトが生まれる。最初は小物に取り入れてみることをオススメ

 
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました!

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